先日米国感染症フェローのためのtraining examを受けてきました!

Fellows In-Training examination (ITE) は、ID Training Program Directors Committee のメンバーがNational Board of Medical Examiners (NBME) と共同で、感染症フェローシッププログラムのフェローの医学知識を評価するために開発したものです。

https://www.idsociety.org/professional-development/fellows-in-training-career–education-center/fellows-in-training-exam/fite-main-page/

1年に1回フェローが米国全体のどれぐらいのレベルにいるかを確認するための試験が開催されます。これはフェローシップ終了後の感染症専門医試験に準拠された内容となっています。

試験は合計150問からなり、1時間30問× 6コマです。

USMLE Step 1, Step 2 CKと同様にコンピューター上で行い、各自でセッションの間に10分間の休憩を取ることができます。内容に関しては以下の通りです。

  1. Microbial diseases 40.7%
    • Bacteria 16%
    • Viruses 6.7%
    • Mycobacteria 4%
    • Parasites 6%
    • Fungi 4%
    • Rickettsia and chlamydia 4%
  2. AIDS 16%
  3. Surgical consultations and critical care medicine 8.7%
  4. Immunologic diseases (other than AIDS), infections in transplant patients, and vaccines 10.7%
  5. Antimicrobial agents 6%
  6. Epidemiology 4.6%
  7. Sexually transmitted diseases 3.3%
  8. General (general internal medicine, ethics, literature interpretation, and statistics) 10%

https://www.idsociety.org/globalassets/idsa/professional-development/fellows-in-training-exam/idsa-ite-blueprint.pdf

サンプル問題はこちら

http://www.starttest.com/ITDVersions/19.3.0.1/ITDStart.aspx?SVC=cea995c6-4863-4dfb-a945-5ffdf40581eb

結果は全体の中での尺度得点として計算され、約1ヵ月後にフェローとプログラムディレクターのもとに返却されます。またプログラム毎のフェロー全体の得点配分や各分野毎の成績データもプログラムディレクターに通知されます。これらはフェローの苦手な分野の参考資料となり、次年度のコアカリキュラムと呼ばれる通年レクチャーの企画に反映されます。日本においては、専門医試験以外にこのような全国共通のフェローに対する統一試験は私が知る限り存在しません。導入にはもちろん議論が必要ですが、このITEのように感染症トレーニングの質の向上を図る1つの手段としての検討事項だと思います。

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